連載 評価から始める教育活動・1【新連載】
コミュニケーション技術への授業評価から
佐藤 真紀
1
1広島県立三次看護専門学校
pp.54-57
発行日 2010年1月25日
Published Date 2010/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663101384
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はじめに
コミュニケーション能力の育成は,看護基礎教育上の重要な課題である。看護の実践では,対象の主体的な生活を支援するため,『対象の理解』が基盤となる。対象の理解は,外側からの分析的・批判的な理解ではなく,その人の視点に立った理解が求められる。看護学生は,コミュニケーション技術に関する知識を講義で学び,それを活用する演習を行った後,実習に臨む。実際の患者とのコミュニケーション場面では,学生が聞きたい内容を患者に質問し,情報を収集するに留まり,相手の反応を受けとめ,理解するという聴き方は困難な状況にある。そのため,看護におけるコミュニケーション能力を強化するうえで,相手の理解を深める「聴く技術」の習得をめざす必要があると考え,改正前のカリキュラムを評価し,授業改善に取り組んだ。
本稿では,科目レベルのカリキュラム開発における,現状分析としての評価に焦点を当てて報告する。
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