特集 本当に伸ばすためのコミュニケーション教育
コミュニケーション能力を伸ばす授業の組み立て
寺岡 三左子
1
1順天堂大学 医療看護学部
pp.308-312
発行日 2015年4月25日
Published Date 2015/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200188
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看護基礎教育で学ぶべきこと
看護基礎教育においては,すべての基礎といえるコミュニケーションの基本的な知識の理解から,看護専門職としてのコミュニケーションについて実践的に学ぶ必要があると考える。ここでいう実践的とは,単にロールプレイを実施してみるということではなく,コミュニケーションに関する知識や技術をどのように活用し,それが看護においてどのような意味をもつのかを考えられるように学習を展開していくということである。
しかし,限られた授業時間数のなかで,コミュニケーションの学問分野を幅広く網羅するのは現実的には難しく,だからといって漫然と表層をなでるだけでは,看護においてどのようなコミュニケーション技術が重要なのか,また,必要とされる技術を活用することにどのような意味があるのかを浮き彫りにすることが困難となる。したがって,看護基礎教育においては,とくに重要となるコミュニケーションの知識・技術について,焦点を絞って学習する必要があると考える。
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