特集 専門職の実践的力量を形成していくために
省察的実践者としての看護師とは―実践と省察のサイクル
三輪 建二
1
1お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科
pp.402-406
発行日 2008年5月25日
Published Date 2008/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100917
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はじめに
ショーンの『省察的実践とは何か』1)は2007年秋に刊行されてから,幸い多くの読者を得ている。特に看護関係者が本書を購入する割合が,学校の教師や企業内教育担当者などよりも多く,監訳者の一人としてうれしい思いである。しかし,看護関係者の関心が高いのという点については,少し複雑な心境になっていることも事実である。
この小論は,なぜ複雑な心境になるのかに言及しつつ,看護師などの看護関係者が,豊かな看護実践を進めていくためのヒントと思われるポイントを『省察的実践とは何か』の中からピックアップし,私なりのコメントを加えるものである。とはいってもハウツー的な解説ではなく,自ら考え,実践を省察しながら身につけていく際のヒントであることを,お断りしておきたい。
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