特集 事例研究をどううみだすか─事例がもたらす知の可能性
看護領域から
事例研究とリフレクションの関係─省察的研究者としての実践者
東 めぐみ
1
1東京都済生会中央病院副看護部長兼看護教育センター
キーワード:
行為の中の省察
,
行為についての省察
,
省察的研究
,
実践者
,
事例研究
Keyword:
行為の中の省察
,
行為についての省察
,
省察的研究
,
実践者
,
事例研究
pp.418-427
発行日 2017年8月15日
Published Date 2017/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681201413
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
現場の看護の豊かさを言語化する
実践者としての看護師と実践をretrospectiveに振り返ること
私はこれまで約20年にわたり,多くの看護師とともに,実践したことを研究的にまとめて発表してきました。「研究的にまとめて」と表現したのは,実践したことをまとめるための方法論や方法をさまざまな文献を頼りに模索しながら行なってきたからです。看護師の実践を言語化し,ある形にまとめることを継続していると,一瞬一瞬の看護師のケアが綺羅星のごとく輝き,多くの人々と共有したいと思うようになりました。
一方,研究計画書を立案し参加観察者(研究者)として臨床に入っても,看護師たちが描き出すような場面に遭遇するのは,時間と労力を考えるとなかなか難しいのではないかと思うことが多々ありました。このことから,看護師は実践家でありながら,看護を言語化して伝える,看護の探求者としての役割をもっていると実感してきました。
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.