特集 「看護師2年課程通信制」発足から3年
座談会:通信制の抱える問題とそこで学ぶ意味/[座談会を終えて]“大人の学習者”たちの可塑性と可能性を信じて
林 千冬
1
,
甲斐 𣳾子
2
,
植山 秀子
3
1神戸市看護大学
2別府大学附属看護専門学校
3和歌山看護専門学校
pp.1120-1127,1128-1129
発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100551
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林 私は,一般大学を出てから手に職をつけたくて看護の道に入りましたが,働きながら学べるということで,何も知らずに准看護婦学校からスタートしました。准看学生として働くなかでさまざまな矛盾を感じ,1987年に「准看学生の就学と就労の実態に関する調査」を行いました。
90年代に准看護婦問題(以下,准看問題)に関するいろいろな検討会ができ,その中で発言するチャンスをいただいたりして,間近でこの問題が動いていくのを見てきました。准看護婦養成停止・移行教育まであと一歩というところで,この2年課程通信制に収まってしまいました。私は,この制度は准看問題の中途半端な決着として生まれたと思っていますが,いまはこれをなんとか充実・発展させて,最終的には准看養成廃止・移行教育につなげていきたいと考えています。そうすることで日本の看護のレベルアップに役立つのだということを,たくさんの方に知っていただきたいと思います。日本の看護全体のレベルアップのためには,底上げがいちばん大切ですから。
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