実践報告
ポスターセッションを用いたグループワークの学習効果
諸岡 明美
1
,
菅谷 しづ子
1
1国保小見川総合病院付属看護専門学校
pp.580-586
発行日 2005年7月1日
Published Date 2005/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663100086
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なぜポスターセッションなのか
学生に「主体的な学習」「学びの共有」などを期待するとき,教員は授業形態としてよくグループワークを用いる。グループワークでは,受動的になりがちな講義に比べて,学生はより能動的に授業に参加すると思われがちであるが,方法によっては学生の興味を引かず,目標に到達しないという結果になりかねない。
ウルリッチとグレンドンは「教授から学習に重点を置くといった考え方の変化は,教育者に自分のカリキュラムを見直し,クリティカルシンキングと問題解決に重点を置く新たな考えと教授方法に変えることを求める」1)と述べている。学生の「教わる」から「自ら学ぶ」学習への変換は,何らかの体験を通じて体得する必要があり,教員はグループワークによりその体験の機会を与えることができる。しかし,ただその機会を与えるだけでは「自ら学ぶ」学習への変換は期待できない。そこで,どのようなグループワークにするかについて学習方法を駆使することが必要となる。
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