特集 職種を越えて,職場全体のレベルアップを図るには
LANを利用したグループワークの効果
吉村 保彦
1
,
加藤 良一
1
1山形県酒田保健所
pp.625-630
発行日 1997年8月10日
Published Date 1997/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662902894
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はじめに
近年,健康に関する地域住民の知識が飛躍的に向上するとともに,そのニーズも多様化して,より専門的なサービスを希望する声が多くなってきている。保健所にはさまざまな専門職があって,それぞれの立場から地域保健に関わる仕事をしているが,スペシャリスト集団として,このような住民のニーズに対して積極的に応える努力を十分にしてきたとは言いにくい。
地域保健法が施行され,その機能強化が強く求められていながら,マンパワーの増強を見込めないこれからの保健所の将来は,現在置かれている各職種間で有機的に連携をとり,より幅広い視野を持って新たな命題にアプローチできるかどうかにかかっていると言える。保健所が固有に持つ機能を顕在化させ,発揮していく上で,各職種間の連携が大きな鍵を握っているのである。さらに,調査研究機能や市町村などに対するスーパーバイザー的機能は,公衆衛生に関して総合的に判断を下せる組織体制(つまり保健所)でなければ十分に発揮し得ないのだということを,保健所内部で改めて認識する必要がある。
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