特集 地域における疾病管理と保健婦活動—感染症を中心として
食品・環境問題への対応
小林 嗣郎
1
1麻布大学環境保健学部
pp.707-713
発行日 1991年9月10日
Published Date 1991/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662900304
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まえがき
食品問題,環境問題(公害問題を含む)を取り上げる場合,“もの”(原材料,製品,装置,設備,廃棄物,排出物)に対する監視員(行政の立入検査職員)のチェック(監視指導)が大きなウエートを占めており,事業所の自主検査・点検もこれに対応するものである。
大昔からのサルモネラ食中毒はいぜんとしてあとを絶たず,最近では病原大腸菌やカンピロバクターによる食中毒が増加している。水は食品,環境いずれにも重要な存在であるが,水を原因,媒介とする病原大腸菌感染症が多発しており,さらに井戸水からはトリクロロエチレンのような難分解性有機溶剤の検出が続いており,水の利用に供する装置,設備,あるいは地下水流の問題が再び(何度も)注目されてきている。
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