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特集 社会的孤立とリハビリテーション
「通いの場」を通じた社会的孤立の緩和・予防効果
Effectiveness in reducing and preventing social isolation among older adults through community gathering places called “Kayoi-no-ba”
斉藤 雅茂
1,2
Masashige Saito
1,2
1日本福祉大学社会福祉学部
2日本福祉大学健康社会研究センター
1Faculity of social welfare, Nihon Fukushi University
2Center for Well-being and Society, Nihon Fukushi University
キーワード:
通いの場
,
社会的孤立
,
グループ活動
,
高齢者
,
介護予防
Keyword:
通いの場
,
社会的孤立
,
グループ活動
,
高齢者
,
介護予防
pp.633-637
発行日 2023年6月10日
Published Date 2023/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552202850
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はじめに
国際生活機能分類(International Classification of Functioning, Disability and Health:ICF)に「参加」が位置付けられているように,社会参加の促進はリハビリテーションの重要な視点の1つである1).近年では,地域づくりによる介護予防として,体操や運動を中心とした体操・運動型,活動目的・内容が多岐にわたる多目的型,体操や運動を行わない交流重視型,参加者との交流を目的としない非交流型といった多様なタイプの「通いの場」が全国各地で展開されている2).住民主体で進められる「通いの場」の効果的な展開のために,地域の医療機関などに所属するリハビリテーション専門職などの積極的な関与が期待されている.こうした「通いの場」は,介護予防に資することに加えて,高齢者のサード・プレイスの醸成に寄与し,活動参加に伴う役割期待・役割遂行,人との出会いや交流機会の創出につながっていることが予想される.本稿では,社会的孤立の定義と問題の所在を踏まえたうえで,「通いの場」を通じた高齢者の社会的孤立の緩和や予防にもたらす効果の可能性について,これまでの知見を概観する.
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