Japanese
English
研究と報告
遂行機能障害への認知リハビリテーションの試み―若年改善例の報告
A Trial of Cognitive Rehabilitation toward Executive Function Disorder: A Process of the Young Patient's Recovery.
中島 恵子
1
,
本田 哲三
1
Keiko Nakashima
1
,
Tetsumi Honda
1
1東京都リハビリテーション病院
1Tokyo Metropolitan Rehabilitation Hospital
キーワード:
遂行機能障害
,
認知リハビリテーション
,
前頭葉障害
Keyword:
遂行機能障害
,
認知リハビリテーション
,
前頭葉障害
pp.1143-1148
発行日 1999年12月10日
Published Date 1999/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109121
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はじめに
リハビリテーション医療において,認知機能障害へのリハビリテーションは重要な課題のひとつである.リハビリテーション治療は,一般に脳損傷による機能の欠損(運動・認知)に注目されるために,障害された機能に働きかけての直接訓練を目的とする.認知リハビリテーションでも身体リハビリテーション同様に,治療対象とする認知障害を分析し,障害レベルに合わせた治療プログラムを作成し,訓練する.
遂行機能障害1)とは,特に前頭葉損傷例に出現する行動障害のなかに位置づけられ,「日常生活が巧みに送れない不適応行動」と定義される.具体的には,「行動の計画性,目的性,柔軟性,効率性を欠くこと」を意味している.
今回,認知機能障害のリハビリテーション2,3)の一試みとして,「遂行機能リハビリテーション訓練4,5)」を行い,現実対応能力が改善した症例を報告する.
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