Japanese
English
研究と報告
一低酸素脳症患者への認知リハビリテーション―大学復学へ向けた援助
Cognitive Rehabilitation Toward A Hypoxic Encephalopathy: The Report of a Young Patient Who Returned to University.
中島 恵子
1
,
本田 哲三
1
,
坂爪 一幸
2
Keiko Nakashima
1
,
Tetsumi Honda
1
,
Kazuyuki Sakatsume
2
1東京都リハビリテーション病院
2専修大学
1Tokyo Metropolitan Rehabilitaion Hospital
2Senshu University
キーワード:
低酸素脳症
,
認知リハビリテーション
,
復学
Keyword:
低酸素脳症
,
認知リハビリテーション
,
復学
pp.161-167
発行日 2001年2月10日
Published Date 2001/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552109422
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はじめに
低酸素脳症1)(hypoxic encephalopathy)とは,心循環系や肺呼吸系の障害による脳への酸素欠乏によって生じる脳損傷である.その障害は,多彩な身体障害と高次脳機能障害の重複した後遺症を残す.低酸素脳症は,脳卒中や頭部外傷と同様の評価をあてはめることができないため,予後診断2)も異なる.リハビリテーション治療目標は,身体症状と同様に高次脳機能障害への治療介入が必須となる.
今回,アルコール摂取後喘息の重積発作が起こり,心停止後,低酸素脳症となった若年患者に5週間の集中認知リハビリテーションを行い,大学へ復学に至った症例を報告する.
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