Japanese
English
特集 高次脳機能障害の診断とリハビリテーション
遂行機能障害
Cognitive rehabilitation of executive functioning in patients with frontal lobe brain damage
原 寛美
1
Hiroyoshi Hara
1
1桔梗ヶ原病院高次脳機能リハビリテーションセンター
1Cognitive Rehabilitation Center, Kikyougahara Hospital
キーワード:
遂行機能障害
,
背外側前頭前野
,
認知リハビリテーション
,
問題解決訓練
,
ゴールマネジメント訓練
Keyword:
遂行機能障害
,
背外側前頭前野
,
認知リハビリテーション
,
問題解決訓練
,
ゴールマネジメント訓練
pp.1021-1029
発行日 2015年11月10日
Published Date 2015/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200415
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はじめに
2008年の東京都高次脳機能障害実態調査が渡邉らにより報告されている.この調査においてリハビリテーションの診療と支援を必要としている遂行機能障害患者群は高次脳機能障害者全体の29.3%を占めているとされている1)(表1).脳損傷後の少なくない患者群が遂行機能障害と診断され,リハビリテーションと生活期の支援や就労援助を必要としていることがわかる.しかし高次脳機能障害の日常診療においては,遂行機能障害は記憶障害や注意障害とは異なり,汎用されている神経心理検査のみでは診断上検出されにくいpitfallを有している.本稿では遂行機能障害の特性とそれに対する検査法,そして今日までに明らかにされているリハビリテーション上のアプローチについて述べる.
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