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特集 精神科リハビリテーション
病院内リハビリテーション―烏山病院における20年間の実践活動から
Psychiatric. Rehabilitation at Karasuyama Mental Hospital during the Last 20years.
井口 喬
1
,
竹村 堅次
1
Takashi Iguchi
1
,
Kenji Takemura
1
1昭和大学付属烏山病院
1Karasuyama Mental Hospital, Showa University.
キーワード:
病院内リハビリテーション
,
社会復帰
Keyword:
病院内リハビリテーション
,
社会復帰
pp.585-590
発行日 1979年8月10日
Published Date 1979/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104450
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Ⅰ.社会復帰病棟の機能と分化
烏山病院でリハビリテーション(以下,リハ)活動が組織的に開始されたのは昭和34年以降であったから,現在すでに20年を経過したことになる.当初の活動は,病棟の開放と生活療法の実施であったが,精神障害者(ほとんどが精神分裂病者)に対するリハ活動という場合,それは単なる治療技術論のみではなく,もっと包括的な患者の処遇のしかたに深くかかわり合いをもってくる.このことが重要である.したがって,それまでの閉鎖収容という精神病院の形態と環境を大きく変えたことがその後のリハ活動の発展にも根本的に重要な意味と影響を与えたのである.
今日,以下に述べるような種々の病院内リハ活動があるが,これらは時期を同じくして導入された向精神薬物療法によって支えられて来た点も無視できない.しかし,その基本はやはり何といっても精神病院の患者の処遇に対する姿勢の問題である.精神病院のリハ活動は,病院全体のあり方を常に変革していくことなしには成立しないことを強調しておきたい.
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