Japanese
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特集 四肢麻痺
リハビリテーション医の立場からみた四肢麻痺
Quadriplegia; Management Problems in Rehabilitation Medicine.
伊藤 良介
1
,
安藤 徳彦
1
Ryosuke Itoh
1
,
Norihiko Ando
1
1神奈川県総合リハビリテーションセンターリハビリテーション医学科
1Department of Rehabilitation Medicine, Kanagawa Rehabilitation Center.
キーワード:
頸髄損傷
,
観血的治療
,
社会復帰
Keyword:
頸髄損傷
,
観血的治療
,
社会復帰
pp.491-496
発行日 1985年7月10日
Published Date 1985/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105409
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はじめに
ひとくちに四肢麻痺といっても,原因疾患も障害の程度も多種多様であり,病院の性質によって扱う疾患も異なっている.ここでは,当院で扱うことの最も多い外傷性頸髄損傷と,非外傷性脊髄疾患による四肢麻痺を中心に,その現況と問題点についてまとめる.
これまで頸髄損傷四肢麻痺については,非常に多数の報告によってあらゆる問題が語り尽くされているとも思われる.しかし,救急医療機関における処置内容を受手としてのリハ病院の側からみるといくつかの問題点を指摘せざるをえず,また送り手として社会復帰の状況をみるとこれも明るいとは言いがたい.また非外傷性の四肢麻痺については,身体機能の回復が予測しにくいためにリハビリテーションの目標が不明確になりがちである.そこで,本報告は頸損者の救急医療機関での観血的治療の問題点を当リハ病院の側からとりあげ,次に脊髄炎を中心とした非外傷性四肢麻痺者の目標設定についてまとめ,最後に頸髄損傷四肢麻痺の社会復帰の状況をのべ,特に復学とこれに対するわれわれの取り組みを報告する.
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