Japanese
English
特集 精神科リハビリテーション
病院外のリハビリテーション活動
The Issues of Psychiatric Rehabilitation in the Community.
石原 幸夫
1
Yukio Ishihara
1
1神奈川県立精神衛生センター
1Kanagawa Prefectural Mental Health Center.
キーワード:
院外リハビリテーション
,
院内リハビリテーション
,
地域リハビリテーション
Keyword:
院外リハビリテーション
,
院内リハビリテーション
,
地域リハビリテーション
pp.591-595
発行日 1979年8月10日
Published Date 1979/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104451
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Ⅰ.精神医学におけるリハビリテーションの必要牲
本誌の読者の多くは,おそらく精神医学とは縁遠い人たちであろうと思われるので,私にあたえられた立場――病院外リハビリテーション活動(精神科リハビリテーションをこのように,院内・院外に2分することは余り好ましいことではないのであるが)――からも,精神医学においてどうしてリハビリテーションが必要になっているのかについて,若干ふれさせてもらうことにする.
精神医学に関係ある疾病だけでなく,医学全体において,今日疾病問題といえば,昔のように細菌や微生物によって死にいたる病が問題になっているのではない.最も重要な疾病問題といえば,それは広い範囲にわたって機能の廃疾状態をもたらすような慢性疾患である.その原因はさまざまであり,またその廃疾の程度も病気によってさまざまであるが,今日の人間にとって,健康の最大の敵といえばまさにそのような種類の病気であるということができよう.このことは精神医学においても変るところはない.精神医学ではむしろこの傾向が強いとさえいえる.精神疾患に対して,一般に,すべて不治の病であるという先入観が古くから強く存在しているのは,このような種類の疾患が多いということと深く関係しているであろう.
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.