Japanese
English
研究と報告
全身性強皮症患者における6分間歩行テストの検討
Six-minute-walk distance in patients with systemic sclerosis.
麦井 直樹
1
,
西 悦子
1
,
堀江 翔
1
,
八幡 徹太郎
1
,
長谷川 稔
2
,
生田 宗博
3
,
井上 克己
4
,
染矢 富士子
4
Naoki Mugii
1
,
Etsuko Nishi
1
,
Sho Horie
1
,
Tetsutarou Yahata
1
,
Minoru Hasegawa
2
,
Munehiro Ikuta
3
,
Katsumi Inoue
4
,
Fujiko Someya
4
1金沢大学附属病院リハビリテーション部
2金沢大学大学院医学系研究科皮膚科学
3生田活動能力回復研究所
4金沢大学大学院医薬保健研究域保健学系リハビリテーション科学領域
1Department of Rehabilitation, Kanazawa University Hospital
2Department of Dermatology, Kanazawa University Graduate School of Medical Science
3Ikuta's Research Office of Active Life Recovery
4Division of Rehabilitation Science, Kanazawa University Graduate School of Medical Science
キーワード:
全身性強皮症
,
6分間歩行
,
間質性肺炎
,
肺高血圧症
Keyword:
全身性強皮症
,
6分間歩行
,
間質性肺炎
,
肺高血圧症
pp.571-576
発行日 2010年6月10日
Published Date 2010/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101792
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要旨:全身性強皮症(以下,強皮症)では,肺高血圧症の評価項目として6分間歩行距離が重要視されている.今回,強皮症患者93例を対象に,6分間歩行距離の測定をリハビリテーション介入前の初診時に行い,肺拡散能や推定右心室圧など,疾患特異性のある因子との関連性を検討した.その結果,病型分類別に,びまん型では6分間歩行と肺拡散能,罹病期間との相関が高く,限局型では推定右心室圧との相関が高かった.以上より,6分間歩行距離については,肺高血圧症以外にも関連する臨床所見があることが示された.また,投薬による歩行距離の延長を示すことができ,有効な治療に対して6分間歩行距離が反応することも確認できた.今後は同疾患の患者にリハビリテーション介入を施行し,6分間歩行距離に与える効果を検証していくことが必要と考える.
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