Japanese
English
研究と報告
脊髄損傷者における車いす上除圧・減圧姿勢の検討
Buttock pressure relief in seated patients with spinal cord injury.
武田 正則
1,2
,
古澤 一成
1
,
谷本 義雄
1
,
山本 澄子
2
Masanori Takeda
1,2
,
Kazunari Furusawa
1
,
Yoshio Tanimoto
1
,
Sumiko Yamamoto
2
1独立行政法人労働者健康福祉機構吉備高原医療リハビリテーションセンター
2国際医療福祉大学大学院
1Kibikogen Rehabilitation Center for Employment Injuries
2International University of Health and Welfare Graduate School
キーワード:
脊髄損傷
,
褥瘡予防
,
圧力計測
Keyword:
脊髄損傷
,
褥瘡予防
,
圧力計測
pp.563-569
発行日 2010年6月10日
Published Date 2010/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101791
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要旨:車いすを常用する脊髄損傷者では,合併症として坐骨部に発生する褥瘡に注意する必要がある.褥瘡の予防方法である車いす上除圧姿勢の指導は,重要な患者教育となっている.しかし,除圧姿勢の客観的な指標はほとんど見当たらない.今回,われわれは接触圧計測装置を用い,車いす上の安楽な姿勢と4種類の除圧姿勢について,坐骨部圧力値の計測を頸髄損傷者と胸・腰髄損傷者にて行った.その結果,頸髄損傷者では,前屈位が両側にて,側屈位が片側にて坐骨部圧力値が有意に減少した.一方,胸・腰髄損傷者では,前屈位,側屈位共に両側の坐骨部圧力値に有意に減少した.その他の姿勢では圧力値の減少はみられなかった.脊髄損傷者の車いす上での除圧姿勢は,前屈位が損傷レベルを問わず最も効果がみられ,側屈位は特に頸髄損傷者では左右ともに行うことが望ましいことが示された.
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