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増刊号特集 最近のトピックス2018 Clinical Dermatology 2018
4.皮膚疾患治療のポイント
全身性強皮症のトシリズマブによる治療
Subcutaneous tocilizumab in patients with systemic sclerosis
濱口 儒人
1
Yasuhito HAMAGUCHI
1
1金沢大学医薬保健研究域医学系皮膚分子病態学
1Department of Dermatology, Faculty of Medicine, Institute of Medical, Pharmaceutical and Health Sciences, Kanazawa University, Kanazawa, Japan
キーワード:
全身性強皮症
,
IL-6
,
トシリズマブ
,
皮膚硬化
,
間質性肺炎
Keyword:
全身性強皮症
,
IL-6
,
トシリズマブ
,
皮膚硬化
,
間質性肺炎
pp.129-131
発行日 2018年4月10日
Published Date 2018/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205406
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summary
全身性強皮症(systemic sclerosis:SSc)の皮膚硬化と間質性肺炎に対してさまざまな治療が試みられてきたが,有効な治療法はまだ確立されていない.IL-6受容体に対する抗体製剤であるトシリズマブ(商品名:アクテムラ®)を用いたプラセボ対象,無作為化二重盲検第Ⅱ相臨床試験では,トシリズマブ群ではプラセボ群と比較して有意差はなかったものの投与24週後と48週後の皮膚硬化は改善する傾向があった.また,投与24週後,48週後ともトシリズマブ群で有意に呼吸機能が改善した.これらの結果をもとに現在本邦を含めたグローバル規模で第Ⅲ相臨床試験が実施されており,SScに対する有用な治療薬となることが期待されている.
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