Japanese
English
研究と報告
脳卒中リハビリテーションの訓練時間と帰結との関係―全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会調査
The relationship between intensity of stroke rehabilitation and outcome.
永井 将太
1
,
園田 茂
1
,
筧 淳夫
1
,
宮井 一郎
1
,
栗原 正紀
1
,
伊藤 功
1
,
山本 伸一
1
,
後藤 伸介
1
,
高山 優子
1
,
加来 克幸
1
,
小林 由紀子
1
,
井上 由起子
1
,
瀧澤 泰樹
1
,
今井 稔也
1
,
石川 誠
1
Shota Nagai
1
,
Shigeru Sonoda
1
,
Atsuo Kakehi
1
,
Ichiro Miyai
1
,
Masaki Kurihara
1
,
Isao Itoh
1
,
Shin-ichi Yamamoto
1
,
Shinsuke Gotoh
1
,
Yuko Takayama
1
,
Katsuyuki Kaku
1
,
Yukiko Kobayashi
1
,
Yukiko Inoue
1
,
Yasuki Takizawa
1
,
Toshiya Imai
1
,
Makoto Ishikawa
1
1全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会実態調査委員会
1Annual Survey Committee, Kaifukuki Rehabilitation Ward Association
キーワード:
回復期リハビリテーション病棟
,
脳卒中
,
訓練時間
,
治療成績
Keyword:
回復期リハビリテーション病棟
,
脳卒中
,
訓練時間
,
治療成績
pp.547-553
発行日 2009年6月10日
Published Date 2009/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101530
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要旨:〔目的〕2006年の診療報酬改定で導入された9単位(3時間)リハビリテーションの有効性の検証を目的として,全国回復期リハビリテーション病棟連絡協議会会員施設を対象に調査を行った.〔対象・方法〕会員施設のうち,13施設の当該病棟を2006年8~9月の間に退院した全患者を対象とした.患者基本情報(年齢,原疾患など)や入・退院時FIMに加え,在院期間中の1週間あたりの平均単位数を理学療法,作業療法,言語聴覚療法ごとに調査した.461名の脳卒中患者から,基準を満たす292名を詳しい解析対象とした.1日あたりの理学療法・作業療法合計単位数をもとに,4単位群,6単位群,9単位群に分類し,比較検討した.〔結果〕3群間で治療成績を比較すると,FIM運動項目利得(退院時FIM運動項目合計点-入院時FIM運動項目合計点),ならびにFIM運動項目改善効率(FIM運動項目利得/在院日数)は,4単位群に比べ,6単位群と9単位群で有意に高かった.6単位群と9単位群ではFIM運動項目での有意差は認めないが,自宅復帰の割合が9単位群で高く,その傾向は入院時FIM運動項目合計点が低い患者ほど顕著であった.〔結語〕今回の結果より,理学療法,作業療法を1日あたり6単位行うことで,4単位と比較してADLが有意に改善し,9単位行うことで自宅復帰率が有意に高くなる可能性が示唆された.
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