Japanese
English
研究と報告
VDT作業を行う障害者の安全衛生管理に関する事例的研究
Case study on safety and health management on VDT work for persons with disabilities.
辻村 裕次
1
,
垰田 和史
1
,
北原 照代
1
,
白星 伸一
2
Hiroji Tsujimura
1
,
Kazushi Taoda
1
,
Teruyo Kitahara
1
,
Shin-ichi Shirahoshi
2
1滋賀医科大学社会医学講座衛生学部門
2佛教大学保健医療技術学部理学療法学科
1Division of Occupational and Environmental Health, Department of Social Medicine, Shiga University of Medical Science
2Department of Physical Therapy, School of Health Sciences, Bukkyo University
キーワード:
障害者
,
二次障害
,
脳性麻痺
,
VDT作業
,
安全衛生管理
Keyword:
障害者
,
二次障害
,
脳性麻痺
,
VDT作業
,
安全衛生管理
pp.555-563
発行日 2009年6月10日
Published Date 2009/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101531
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要旨:VDT作業を行う障害者にとって有効な安全衛生管理の視点を導きだすことを目的として,事例的介入研究を実施した.VDT作業を行っていた脳性麻痺を有する障害者2名に対して,聞き取りと観察により問題点を抽出し,二次障害リスクとなる負担の軽減と操作性の向上を図るべく,人間工学的対策により介入を行った.作業環境,使用機器と姿勢の観察,表面筋電図測定,負担感や操作性の聞き取りにより,評価した.事例1(31歳,女性)では,麻痺した左上肢の支持具,カットアウト机,右前腕支持台の設置導入を行った.事例2(45歳,男性)では,傾斜した台を作製し,あごで操作するトラックボール下に設置した.両事例とも,姿勢,表面筋電位,負担感と操作性で改善が確認できた.VDT作業を行う障害者に対する安全衛生管理の視点として,「安楽な体幹保持」,「麻痺部位の支持」,「脊柱の過度の屈曲・伸展・側彎の緩和」が得られた.
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