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研究と報告
基本移動動作時間を用いたスモン患者の転倒予測
Prediction scale for fall using time of basic movement in subacute myelo-optico-neuropathy(SMON)patients.
美和 千尋
1
,
清水 英樹
1
,
伊藤 恵美
1
,
寶珠山 稔
1
Chihiro Miwa
1
,
Hideki Shimizu
1
,
Emi Ito
1
,
Minoru Hoshiyama
1
1名古屋大学医学部保健学科作業療法学専攻
1Department of Occupational Therapy, Nagoya University School of Health Sciences
キーワード:
スモン患者
,
転倒
,
基本移動動作
Keyword:
スモン患者
,
転倒
,
基本移動動作
pp.873-876
発行日 2008年9月10日
Published Date 2008/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101334
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要旨:スモン患者は,現在,合併症および加齢による二次障害に苦しめられている.二次障害の一つである転倒事故による骨折は,寝たきりの生活を余儀なくさせ,生活の質を低下させる.そこで今回,スモン患者の基本移動動作時間を測定することで,それが転倒予測に有用かどうかを検討した.2000~2002年の3年間のスモン検診に参加した44名を対象とし,基本移動動作(横移動,回転移動,垂直移動,10m歩行)時間と3か月間の転倒回数を調べ,その関係について検討した.その結果,転倒が多発する各基本移動動作の時間帯があること,垂直移動動作時間においては転倒回数と有意な正の相関関係があることがわかった.これらのことより,スモン患者の基本移動動作時間を測定することでスモン患者の転倒危険性が高まったことを予測することができ,転倒防止にこの測定が役立つことが示唆された.
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