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実践講座 障害児のための社会資源・1【新連載】
障害児を支援する社会資源
Services and supports for children with disabilities.
平野 亜紀
1
Aki Hirano
1
1横浜市総合リハビリテーションセンター
1Yokohama Rehabilitation Center
キーワード:
障害児支援
,
社会資源
,
ニーズの多様化
,
重症心身障害
,
発達障害
Keyword:
障害児支援
,
社会資源
,
ニーズの多様化
,
重症心身障害
,
発達障害
pp.868-872
発行日 2008年9月10日
Published Date 2008/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101333
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はじめに
近年の核家族化が進む状況下での子育ては,かつて隣近所で気軽に受けられたはずの育児のアドバイスや助け合いなどが十分に機能しないなかで,さまざまな支援を必要としている.たとえば両親ともに仕事をもつ家庭,離婚や死別などによる一人親世帯,父親の育児参加が望めない家庭など,いずれにおいても健全な育児を支えるためには,保護者の精神保健に努め,児童虐待のリスクから子供を守る地域ぐるみの支援が求められている.さらに,子供に障害があるための育てにくさが加わるとしたら,子育て支援のニーズが一層,高まることは明らかである.
障害児の支援ニーズを考えるとき,子供の障害像のみに目を奪われることは大変危険である.障害のある子供を育てている家庭がどのような環境に置かれ,どの程度の育児力があるかを総合的に評価することは,さまざまな社会資源を活用して支援計画を立てるうえで,大変重要なテーマである.
子育てをめぐる環境が大きく変化しているなかで,障害のある子供たちを支援する社会資源は,今どのようになっているのか.本稿では,障害児の支援ニーズを概観し,必要とされる社会資源の概略を紹介する.また,現状の課題と今後の展望について述べる.
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