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特集 神経系リハビリテーションの新潮流――機能回復治療に革新をもたらす最新の知見
AIを用いた病院内における転倒予測システムの現状
Current status of AI-based systems for predicting inpatient falls
北村 新
1
,
大高 洋平
1
Shin KITAMURA
1
,
Yohei OTAKA
1
1藤田医科大学保健衛生学部リハビリテーション学科,同医学部リハビリテーション医学Ⅰ講座
キーワード:
医療安全
,
インシデント
,
活動
,
外傷
,
転倒
,
AI
Keyword:
医療安全
,
インシデント
,
活動
,
外傷
,
転倒
,
AI
pp.717-720
発行日 2023年5月20日
Published Date 2023/5/20
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28508717
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リハビリテーション医療の過程では,活動量の増大と安全性は常にトレードオフの関係にあり,いかに転倒を予防しながら患者の活動性を高めるかは重要な課題である.患者個別の転倒リスク予測は,病院内における転倒予防対策の最初のステップとして重要であり,従来はチェックリスト型のスクリーニングツールが利用されている.しかし,既存の予測ツールは業務負担の増大や予測精度の低さ,転倒を減少させるエビデンスの不足といった問題点が指摘されており,臨床での利用を再考する動向もみられる.このような背景のなか,近年では電子カルテの普及とデータ解析法の急速な発展に伴い,AIを用いて患者の転倒発生を予測するシステムの開発が進んでいる.これまでの研究報告をみると,既存の精度は比較的良好な値を示しているが,臨床の導入にあたっては課題も残されている.本稿ではAIを用いた転倒予測システムの現状と今後の課題について概説する.
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