Japanese
English
研究と報告
スモン患者の基本移動動作
he basic movements in patients with subacute myelo-optico-neuropathy(SMON).
美和 千尋
1
,
杉村 公也
1
,
清水 英樹
1
,
伊藤 恵美
1
,
寶珠山 稔
1
,
高田 政夫
Chihiro Miwa
1
,
Kimiya Sugimura
1
,
Hideki Shimizu
1
,
Emi Ito
1
,
Minoru Hoshiyama
1
,
Masao Takada
1名古屋大学医学部保健学科作業療法学専攻
1Department of Occupational Therapy, Nagoya University School of Health Sciences
キーワード:
スモン患者
,
基本移動動作
,
歩行
Keyword:
スモン患者
,
基本移動動作
,
歩行
pp.977-982
発行日 2003年10月10日
Published Date 2003/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100910
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
スモン(subacute myelo-optico-neuropathy;SMON)はキノホルムの長期大量投与により発生した疾患で,下肢優位な脊髄および末梢神経障害を主体としている.そのため,下肢の異常感覚や歩行障害を呈し,日常生活に支障を来している1,2).われわれは,以前,下肢の各関節運動能力を関節運動時間として測定し,股関節伸展屈曲運動,膝関節伸展屈曲運動,足関節伸展屈曲運動の全てに健常者と比べ,スモン患者には有意な関節運動時間の延長が観察され,その低下に下肢の筋力,感覚障害,加齢の影響が認められたことを明らかにした3).
そこで今回,関節運動という単純な動作ではなく,左右への横移動,左右への回転移動,上下の垂直移動という日常生活を行ううえで基本となる動作について,スモン患者と健常者を比較し,スモン患者の基本移動能力の障害を明らかにし,その障害の原因として考えられる下肢の筋力障害,感覚障害と加齢との関連について検討した.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.