Japanese
English
研究と報告
股関節外転外旋位からの立ち上がり動作の解析
Analysis of sit-to-stand movement from a hip abduction and external rotation position.
加福 隆樹
1,2
,
藤井 浩美
1
,
木村 陽子
2
,
石井 幸美
2
,
藤倉 美雪
2
,
福田 恵美子
1
Takaki Kafuku
1,2
,
Hiromi Fujii
1
,
Yoko Kimura
2
,
Tomomi Ishii
2
,
Miyuki Fujikura
2
,
Emiko Fukuda
1
1山形県立保健医療大学大学院保健医療学研究科作業療法学分野
2東北メディカル学院
1Graduate School, Yamagata Prefectural University of Health Sciences Area of Occupational Therapy
2Tohoku Medical College
キーワード:
立ち上がり動作
,
重心移動
,
下肢荷重
,
股関節角度
Keyword:
立ち上がり動作
,
重心移動
,
下肢荷重
,
股関節角度
pp.711-718
発行日 2007年7月10日
Published Date 2007/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101001
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要旨 〔目的〕筆者らは,健常者を対象に股関節内外転・内外旋0度(以下,閉脚)と股関節外転・外旋45度(以下,開脚)で台からの立ち上がり動作を行わせ,重心移動,下肢荷重量,立ち上がり時間を比較した.そして,片麻痺患者や高齢者が上がり框から効率的に立ち上がるための動作法を検討した.〔対象・方法〕健常成人37名(19~41歳)を対象とした.腓骨頭の50%位の台に座り,閉脚,開脚の順で各3回立ち上がりを実施し,その際の動作画像,重心点,下肢荷重量を経時的に解析した.〔結果〕閉脚に比して開脚は,①動作開始時重心点が前方に位置し,②2相と3相の前後方向の重心移動が小さく,③下肢平均荷重差が小さく,④1相と3相の所要時間が短く,⑤全体所要時間の短縮,が有意であった(p<0.05).〔結語〕開脚は閉脚に比し,立ち上がり時の体幹前傾の減少と左右下肢荷重量の均等化を促す肢位であると示唆された.このことは,片麻痺患者や高齢者では,閉脚より開脚が効率的立ち上がり方であると推察される.
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