Japanese
English
研究と報告
股関節外転外旋位からの立ち上がり動作の筋電図学的解析
Electromyographic analysis of sit-to-stand movement from a hip abduction and external rotation position
加福 隆樹
1
,
泉田 康志
1,2
,
木村 陽子
1,2
,
石井 幸美
1
,
藤倉 美雪
1,2
,
福田 恵美子
2
,
藤井 浩美
2
Takaki Kafuku
1
,
Yasushi Izumida
1,2
,
Yoko Kimura
1,2
,
Tomomi Ishii
1
,
Miyuki Fujikura
1,2
,
Emiko Fukuda
2
,
Hiromi Fujii
2
1東北メディカル学院
2山形県立保健医療大学大学院保健医療学研究科作業療法学分野
1Tohoku Medical College
2Graduate School, Yamagata Prefectural University of Health Sciences Area of Occupational Therapy
キーワード:
立ち上がり動作
,
筋電図
,
股関節角度
Keyword:
立ち上がり動作
,
筋電図
,
股関節角度
pp.483-491
発行日 2008年5月10日
Published Date 2008/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101249
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
要旨:筆者らは,片麻痺患者や虚弱高齢者が上がり框から立ち上がるための動作指導法を見いだす目的で,両股関節内外転・内外旋0度(以下,閉脚)と両股関節外転・外旋45度(以下,開脚)からの立ち上がり動作について,健常者を対象に筋電図学的に解析した.対象は,健常成人25名(19~41歳)とした.被験者は,腓骨頭の50%位の台に座り,閉脚と開脚の順で各3回立ち上がりを実施し,その際の両側脊柱起立筋,大殿筋,大腿直筋,外側広筋,長内転筋,大腿二頭筋,前脛骨筋,腓腹筋(計16筋)の表面筋電図を記録・解析した.その結果,閉脚に比して開脚は,脊柱起立筋と前脛骨筋の筋活動が少なかった(p<0.01).筆者らは先の研究から,開脚のほうが,動作開始時に骨盤が前傾位にあり,重心移動と左右荷重差が少ないことを報告している.今回の所見は,これらの結果と相まって,開脚では動作開始の初期段階から上方運動が主体をなし,脊柱起立筋と前脛骨筋の活動を効率化し,立ち易くしているものと推察された.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.