Japanese
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研究と報告
定型発達乳幼児の到達運動における体幹と上肢の関連
Relationships between upper extremity and trunk movements during reaching in typically developing children.
西山 小織
1
,
藤倉 美雪
2,3
,
藤井 浩美
1,2
,
福田 恵美子
1,2
Saori Nishiyama
1
,
Miyuki Fujikura
2,3
,
Hiromi Fujii
1,2
,
Emiko Fukuda
1,2
1山形県立保健医療大学保健医療学部作業療法学科
2山形県立保健医療大学大学院保健医療学研究科
3東北メディカル学院作業療法学科
1Department of Occupational Therapy, School of Health Sciences, Yamagata Prefectural University of Health Sciences
2Graduate School of Health Sciences, Yamagata Prefectural University of Health Sciences
3Department of Occupational Therapy, Tohoku Medical College
キーワード:
到達運動
,
体幹運動
,
乳幼児
Keyword:
到達運動
,
体幹運動
,
乳幼児
pp.761-766
発行日 2010年8月10日
Published Date 2010/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552101832
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要旨:筆者らは,到達運動における体幹と上肢の関連を見いだすために,定型発達乳幼児の到達運動を調査した.対象は,9か月群,1歳7か月群,3歳7か月群の各17名であった.課題は,椅子座位で右手による標的への到達運動とした.標的は被験児の肩の高さで,上肢長の170%前方の位置とした.そして,矢状面での体幹と上肢の前方移動距離,体幹回旋と前屈角度および手関節軌跡について解析をした.結果は,9か月群は課題遂行中に体幹運動の関与が少なく,弧を描いた軌跡であった.1歳7か月群では体幹回旋の増加と肩関節運動の減少を示し,直線的な軌跡であった.3歳7か月群は体幹前屈の増加と肩関節運動の減少を示した.これらの結果から,定型発達乳幼児の到達運動においては,体幹の回旋,前屈の順に発達特性を示すことがわかった.また,体幹前屈の増加と手関節軌跡の直線性には関連がなかった.
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