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短報
パーキンソン病患者の立ち上がり動作の解析
Stand-up Motion Analysis in Patient with Parkinson's Disease.
北村 純一
1
,
山口 明
2
,
三崎 純司
2
,
出倉 庸子
2
,
佐藤 福志
2
,
増田 国男
2
Jun-ichi Kitamura
1
,
Akira Yamaguchi
2
,
Jun-ji Misaki
2
,
Yoko Dekura
2
,
Fukushi Sato
2
,
Kunio Masuda
2
1国立秩父学園医務課
2国立精神・神経センター武蔵病院リハビリテーション科
1Division of Medicine, Kokuritsu Chichibu Gakuen
2Department of Rehabilitation, National Center Hospital for Nervous, Mental and Muscular Disorders, National Center of Neurology and Psychiatry
キーワード:
パーキンソン病
,
立ち上がり動作
Keyword:
パーキンソン病
,
立ち上がり動作
pp.47-50
発行日 1992年1月10日
Published Date 1992/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552106986
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はじめに
神経難病のなかではパーキンソン病は老人痴呆とならんでもっとも患者数が多いものの一つである.本邦での報告では10万人あたり29.6人1)から80.6人2)の有病率といわれ,リハビリテーション施設で脳血管障害に次いで治療の対象となる中枢神経疾患であり,その病態についての解明と合理的なアプローチが必要とされている.
パーキンソン病で認められる3大徴候は寡動,固縮と振戦であり,さらに起居動作障害,姿勢反応障害に基づく易転倒性や歩行障害が認められる3).歩行障害についてはすくみ足や突進現象などについて種々の解析の報告がなされている4).具体的指導としては,歩行開始時のメトロノームや掛け声による音刺激の利用,L字型杖の使用や床面にテープを貼り,視覚を利用した歩行に対する取り組みが行われている5~7).
今回,我々は運動障害が目立ってくるYahrのⅢステージのパーキンソン病患者の立ち上がり動作の解析を行い,日常生活の指導において有用と思われる知見を得たので報告する.
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