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編集後記
福井 勉
pp.614
発行日 2022年5月15日
Published Date 2022/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202684
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人の動きを観察していると,その精緻さとは別に多種多様な動機があることがわかります.手を伸ばして何かを取ろうとする人もいれば,無意識で行われる動きが美しさを醸し出すこともあります.乳児の手の動きに見られる可愛い動作からトップアスリートのパフォーマンスまで動作は幅広く,動くこと自体が目的のこともあります.この動作をつくる関節や筋には一定の活動ルールがありますが,運動遂行に不都合があるとバリエーションが縮小します.動作分析は隣接関節との関係性や,拘束条件から考察を広げる際に,原因探究の重要な要素を占めます.
また動作分析にはある「意図」をもつことが基本であるため,モーションキャプチャーによる計測がいくら客観的であっても,意図なき計測は意味をなさない場合があります.本特集ではその「意図」をお示しいただき,われわれの臨床活動のヒントとすることをめざしました.
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