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編集後記
福井 勉
pp.950
発行日 2013年10月15日
Published Date 2013/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106455
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10年ほど前,オーストラリアで骨盤底筋に関する第一人者であり,今回ご執筆いただいた先生方の引用文献にもあるSapsfold先生の研修会に参加した.私を含め,このときの日本人参加者は大きな衝撃を受けた.それは,お互いの下着を下して手袋をはめて触診,視診を行うこと,個室での治療における同性第3者の同席や家庭における夫婦生活に入り込むことなど,その内容が当時の日本では未知の世界であったからである.
時代は進んできている.今回の特集は,日本において先駆的な仕事をしている女性理学療法士を中心に,女性が有する特有の問題についてお書きいただいた.例えば私の所属する大学では,「ウーマンズヘルスケア」という講義に対する女子学生の反応は敏感で,興味をもつ学生も多い.高校生がこの講義を目的に大学受験するということも出てきている.何人かの筆者も書かれているが,今後の女性理学療法士の大きな分野となることは間違いなく,また女性理学療法士の将来の動機としても非常に重要な領域と考えられる.
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