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編集後記
福井 勉
pp.138
発行日 2022年1月15日
Published Date 2022/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551202564
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機能解剖が理学療法にとって重要であることは今さら論じるまでもないが,構造と機能,器質と機能のような対語からは,静と動の関係性あるいは個と全体のような連続性や連鎖も想像できる.なぜここに筋があるのかという素朴な疑問は尽きないものである.これらの学びに関して,坂井先生からは「日本語で解剖学を学習できるのは実は大きなアドバンテージである」という言葉をいただいた.東南アジアに行くとそのことを痛切に感じる.
一方で,われわれがその恩恵に浸りきって,母国語で学ぶことができるよさが,今後のわが国のグローバル化にとっての足枷にならないように祈りたくなるもなる.解剖用語がない国では,ないがために英語で学習し,その結果として世界共通で使用できるメリットを有することはあちこちで耳にする.
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