臨床実習サブノート 歩行のみかた・8
小児の脳性麻痺
野々垣 聡
1
Satoshi Nonogaki
1
1愛知県青い鳥医療療育センター
pp.1035-1041
発行日 2017年11月15日
Published Date 2017/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551201045
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
動作分析の対象者は,身体にさまざまな問題を抱えています.それらの問題が複雑に絡み合って,普通とは違った動作が表出されます.動作分析とは,普通と違う動作に気づき,そのような動作にならざるを得ない複雑な問題点を推測し,その推測を各種評価によって裏づけし,問題点を明らかにしていく作業だと思います.そう考えると,動作分析は,一種の謎解きみたいな気がしませんか?
ひと言で脳性麻痺と言ってもその原因はさまざまで,臨床症状も多岐にわたります.そのなかで問題点を推測するには,ある程度の予備知識が必要です.そこで本稿では,主に痙直型両麻痺児の歩行における観察の視点を紹介したいと思います.
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.