Japanese
English
特集 治療ガイドラインとリハビリテーション
脳性麻痺
Practice of rehabilitation guideline for cerebral palsy.
岡川 敏郎
1
,
野々垣 聡
1
Toshiro Okagawa
1
,
Satoshi Nonogaki
1
1愛知県青い鳥医療福祉センター
1Aichi Aoitori Medical and Welfare Center
キーワード:
脳性麻痺
,
エビデンス
,
ガイドライン
Keyword:
脳性麻痺
,
エビデンス
,
ガイドライン
pp.245-249
発行日 2013年3月10日
Published Date 2013/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552110051
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はじめに
これまで脳性麻痺治療は,特にわが国では施設ごとにさまざまな手法が採用され,その効果を十分評価されることなく生まれては消えていった.歴史のある神経発達学的治療法はその効果について偏りなく支持する評価もないまま,ほかによい手だてがないという理由から今でも多くの施設で行われているのが実情である.
手術療法などに対しては神経発達学的アプローチを行う人たちは当初は否定的だったが,新しい技術の台頭とともに再び支持されている.また近年はボツリヌス毒素療法を中心に新しい痙性治療法が行われはじめている.時代は,エビデンスにもとづいた治療がどこまで可能なのかが関係医療チームや一般医家に一目でわかる「ガイドライン」を必要としていると考えられた.
このようななか日本リハビリテーション医学会では,エビデンスに基づいたリハビリテーションアプローチが行われるべきという動きが起こり,臨床の場で根拠に基づいた治療選択が容易にできるためのガイドラインづくりが企画された.現行における最新のエビデンスによる推奨治療方法を,改訂することを前提に作成することとされ「脳性麻痺リハビリテーションガイドライン1)」が2009年に出版された.
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