巻頭言
脳性麻痺雑感
中島 雅之輔
1
1東京都立北療育園整形外科
pp.863
発行日 1980年11月10日
Published Date 1980/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104417
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脳性麻痺(以下CPとする)ならびにその周辺疾患の診療に忙殺されている臨床医が,日頃感じている点を2~3述べてみる.
近年,非常に喜ばしいことであるが,CPの早期発見が地についてきている.われわれの施設を訪れる患者の初診時月齢の変遷が,それをよく反映している.昭和50年より54年までの全新患中,0歳児の占める割合を順に記すと,31%,36%,50%,52%,53%である.ちなみに,全新患の件数は400~600件である.ここでは,細かい数字をあげることはできないが,0歳児でも年を追って,満3~5ヵ月児が増加してきている.これは,都内の保健所や大病院からの紹介が主であり,早期療育の有効性が多くの医師や保健婦に理解されてきたためと考えられる.
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