Japanese
English
症例報告
約20年経過した左片麻痺患者の内反尖足変形に対する術後理学療法
Physical therapy after the surgical intervention of equinuovarus foot of the left hemiplegia who passed for 20 years:a case report
齊藤 貴文
1,3
,
村田 和優
2
,
下川 晋司
3
,
浮橋 明洋
3
,
岩永 賢士
3
,
古賀 崇正
4
Takafumi Saito
1,3
1学校法人麻生塾麻生リハビリテーション大学校理学療法学科
2医療法人春成会樋口病院リハビリテーション部
3医療法人T. Kこが整形外科クリニックリハビリテーション科
4医療法人T. Kこが整形外科クリニック
キーワード:
片麻痺
,
内反尖足
,
アキレス腱延長術
Keyword:
片麻痺
,
内反尖足
,
アキレス腱延長術
pp.1001-1005
発行日 2013年11月15日
Published Date 2013/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551106469
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要旨:本症例は,約20年前にくも膜下出血に伴う左片麻痺と診断された40歳台後半の女性である.内反尖足変形のため,反張膝および膝の痛みが強く,歩行障害を呈していたことから当院にてアキレス腱・後脛骨筋腱延長術および前脛骨筋腱移行術を行い,理学療法が開始されることとなった.術後1年の経過は良好で,歩行速度は向上し,歩容も対称性のある歩行となった.また,短下肢装具装着時でも未装着時でもそれらの差は少なかった.階段昇降は手すりなしで可能となり,日常生活での動作も実用的なレベルに向上した.本症例を通して,術後に機能改善を期待できる要因として,① 年齢,② 麻痺の程度,③ 自発性,④ 認知機能および高次脳機能,⑤ 体幹機能,⑥ 麻痺側脚伸展筋力,および ⑦ 術前ADL(activities of daily living)が影響することが考えられた.さらに,理学療法においては運動学習を考慮したアプローチが必要であることが考えられた.
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