発行日 2004年11月1日
Published Date 2004/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2005064329
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1997年~2002年までに腓腹筋筋膜切離,延長術と同時に長母趾屈筋腱背側移行術を行った脳性麻痺児の内反尖足変形21例を対象とし,中期的な治療成績を検討した.21例の平均年齢は8.8歳,病型は痙直型麻痺16例,両麻痺5例であり,平均観察期間は38.5ヵ月であった.術後の足関節背屈可動域,X線像の脛骨距骨角と脛骨踵骨角は改善して経年的に維持されており,全例が踵接地を認め,5例(24%)ではheel-toe歩行が可能となった.また,20例(95%)は既成の整形靴や普通靴の装着が可能となり,歩行解析による評価では下肢各関節の異常なモーメントが減少して各関節に対する負荷の軽減を認めた.本検討では尖足再発例を認めることなく良好な結果が得られ,腓腹筋筋膜切離,延長術と長母指屈筋腱背側移行術の併用は脳性麻痺児において再発が予想されるような強い内反尖足変形に試みてよい方法であると考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2004