Japanese
English
研究と報告
片麻痺内反尖足の再建手術の実際
Reconstructive Surgery of Hemiplegic Equinovarus Deformity.
小泉 正明
1
,
山口 智
1
,
堀内 静夫
1
,
横山 巌
1
Masaaki Koisumi
1
,
Satoshi Yamaguchi
1
,
Shizuo Horiuchi
1
,
Iwao Yokoyama
1
1神奈川県総合リハビリテーションセンター整形外科
1Kanagawa Rehabilitation Center.
キーワード:
片麻痺内反足
,
再建手術
,
術式
,
適応
,
手術時期
Keyword:
片麻痺内反足
,
再建手術
,
術式
,
適応
,
手術時期
pp.463-467
発行日 1980年6月10日
Published Date 1980/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552104338
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いとぐち
昭和48年度の厚生省の調査13)によれば全国の脳卒中後遺症患者の総数は約30万人であり,交通事故などによる脳損傷患者を加えるといわゆる片麻痺患者の総数はさらに大きいと考えられる.これらの患者におおく見られるものとして内反尖足がある.
片麻痺は全身疾患であり足部のみを治療すればただちに歩行が可能というものではない.したがってそのリハビリテーションは専門のリハ病院で行うことが理想である.しかしこれらの病院にもなかなか入院出来ず待期期間が長くなるとき,その間に失なう時間的,経済的損失も大きい.また通常は自宅から遠隔の地にあるリハ病院に長期入院した場合,家族側に「患者ばなれ」の現象が生じ将来家庭復帰への障害となる.このような問題は脳卒中や頭部外傷発病後に急患として入院した一般病院で初期治療につづいてリハビリテーション治療が行われれば解決してしまう.内反尖足が高度の場合,ただ立位をとらせるためだけでも足部手術が必要であり,一般状態に問題がなければ手術をふくめたリハビリテーションを一般病院で行ってもよいのではないかと考える12),また手術の実際を他のスタッフ,とくに内科医師やPT,OTの方達に承知していただくことも重要である.
この手術の予後調査6),しばしば内反尖足と合併する膝の屈曲拘縮の治療7)についてはすでに報告してあるので参照していただければ幸いである.
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