The Japanese Journal of Physical Therapy and Occupational Therapy
Volume 9, Issue 9
(September 1975)
Japanese
English
特集 脳性まひの治療
Bobath法による脳性まひ児治療の実践
Practice of C.P. child treatment by Bobath approach
紀伊 克昌
1
Katsumasa KII
1
1聖母整肢園
pp.595-605
発行日 1975年9月15日
Published Date 1975/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101074
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Ⅰ.めぐりあった子どもたち
“脳性まひ児の治療は0歳から”というのを目標に,昭和45年5月に聖母整肢園は開園した.ロンドンでBobath法を学んで帰国した私は,早速に新らしい職場でそれの実践に努力した.
開園当時は外来の脳性まひ児の65%が3歳以上であり,0歳児はわずか9%にすぎなかったが,5年後の昭和49年には0歳児が21%にもなった.最近では,大阪において大部分の脳性まひ児が,0歳から発見され,治療をうけるということが,ほぼ常識になってきている.5年間の外来患者総数は3,892名で,そのうち1,698名が脳性まひ児である.この子ども達の殆んどが,私達の部門で外来通園訓練,母子入園訓練,単独入園訓練といった方法で治療を受けている.中枢神経系に障害を受けたこれらの悩性まひ児の脳そのものは,殆んど治癒することなく,何年にもわたって障害に対処していかねばならない.
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