特集 ファシリテーション・テクニック(2)
<感想>
ファシリテーション雑感―Bobath法とVojta法についての雑感(芸術と科学)
児玉 和夫
1
1整肢療護園
pp.406
発行日 1979年6月15日
Published Date 1979/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101924
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最近,常に話題にのぼるのは,Bobath法とVojta法の比較である.理論や訓練効果について,あるいは実際面で混合使用の是非などが問題となる.筆者はまだ返答能力はないので今回は,両方法から受ける印象でも述べさせていただく.
昨秋,大阪で聖母整肢園の御努力で,Bobath御夫妻をお紹きして同法の講習会が開かれた.筆者もドクターコースに出させていただいたが,関接的に聞いたセラピストコースの内容と併せ,「ああ今回御二人は同法の精神を伝えにきたな」と思った.特に新しい理論や技術があったわけではなく,そうした面を期待していた人達はガッカリしたかもしれない.訓練の場ではセラピストたちはもっとゆっくり,ということをしきりに注意されていたようである.もっと子供達に正しい緊張と姿勢を感じとらせ,その上で子供たち自身の動きをひき出してこなければならない.焦って訓練士が何もかもしてしまってはいけない,ということであろう.
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