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先天性外耳道閉鎖症の治療
中村 四郎
1
,
竹林 俊夫
1
,
中本 勝利
1
1日本大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.951-956
発行日 1960年11月20日
Published Date 1960/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202559
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I.はじめに
先天性外耳道閉鎖症には,しばしば耳翼の奇型を伴うものであるが,この治療にあたつて耳科医として考慮すべき点が2つあると思われる。その1つは,患者,あるいはその家族が最も大きな悩みである耳翼の醜形に対する耳成形(otoplasty)をいかに工夫するかという問題と,他は聴力の回復というこれら2つの問題の解決である。しかしこの場合のotoplastyについては,患者の年齢とか,あるいは手術術式そのものについて,未だ困難な問題が沢山残されており,必ずしも満足すべき結果がいつもえられるとは限らない。
これに反して,聴力の回復という問題については,labyrinth fenestrationや,あるいは最近のtympanoplastyの進歩によつて,かなりよい成績がえられるようになつてきた。
Nakamura and associates state that, in cases of congenital atresia of the external ear, developmental disturbances are also fo-und in the respective tympanic membrane, malleus and incus. The authors attempted tympanoplasty is such cases and obtained favorable results.
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