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増刊号 小児疾患診療のための病態生理3―改訂第6版―
Ⅷ.境界領域疾患
9.外耳奇形―小耳症,先天性耳瘻孔,外耳道狭窄症,外耳道閉鎖症
External Ear Malformations―Microtia, Congenital Aural Fistula, Meatal Atresia, Meatal Stenosis
橋本 研
1
,
伊藤 真人
1
HASHIMOTO Ken
1
,
ITO Makoto
1
1自治医科大学耳鼻咽喉科
pp.1053-1058
発行日 2022年12月23日
Published Date 2022/12/23
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000700
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1 基本病因,発症機序
外耳は耳介,外耳道,鼓膜で構成される。
胎生4週ごろに第1鰓弓後縁と第2鰓弓前縁に3個ずつ,計6個の耳介結節が発生する。これらが発育し癒合して耳介が形成される(図1)1)。耳介奇形はこの発生過程のさまざまな異常により生じる。高度な耳介奇形である小耳症の発生頻度は5,000~10,000人に1人で,男性,右側に多く,両側性は少ない2)。先天性耳瘻孔は耳介結節の癒合不全により生じ,その発生頻度はわが国では100人に2~3人で,外耳奇形のなかでは最多である。有色人種に多く,白色人種に少ないとされる。
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