Japanese
English
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咽,喉頭,食道の異常感に関する研究
On Sensation Disorders that are met Pharynx, Larynx and Esophagus
後藤 修二
1
,
小野 眞孝
1
1名古屋大学耳鼻咽喉科
pp.561-565
発行日 1955年10月20日
Published Date 1955/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492201407
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緒言
咽・喉頭,食道に種々の異常感を訴えて我々の許を訪れ,咽・喉頭の変化,舌根扁桃肥大,食道の変化等が証明されない場合には,我々は咽・喉頭,食道の知覚異常と考えているのである。
その異常感としては,嚥下害碍,閉塞感,狭窄感,絞扼感,異物感,乾燥感,灼熱感,異和感,圧迫感等が拳げられるが,何れにしてもかかる訴えに対して,局所の他覚的所見がないか,或は仮令所見があつたにせよそれによつては自覚的症状の説明がつかない程度の軽微な所見しか認められないものについては,知覚異常として神経症の症状と考えられていた。而してそれら症状の発生原因として従来種々のものが拳げられており,後藤も既に「喉頭,食道の異常感と頸椎変形」なる題目の下に頸椎の異常を一原因として指摘発表した。然し乍ら尚これらの原因の他にPlummer-Vinson氏症候群の不完全型とも称すべきものが存在するのではないかという想定の下に,我々は下記の如き血液の検索を行つたのである。
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