特集 小児外科疾患の発生を考える
喉頭気管食道裂
福本 弘二
1
Koji Fukumoto
1
1静岡県立こども病院外科(小児外科・成育外科)
pp.798-801
発行日 2025年8月25日
Published Date 2025/8/25
DOI https://doi.org/10.24479/ps.0000001274
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はじめに
喉頭気管食道裂は先天奇形のなかでもまれな疾患で,胎生期において喉頭・気管と食道との隔壁形成に障害が起きることにより発生する1,2)。Benjamin and Inglesによる分類では,裂が声門上に限局するⅠ型,声門下腔までのⅡ型,近位気管に達するⅢ型,遠位気管や主気管支におよぶⅣ型に分けられ(図1),裂が長くなるほどさらにまれな病態となる3)。本稿では喉頭・気管の発生および食道の発生を通して,喉頭気管食道裂の病態について考えた。なお,発生学に関連した内容については,医歯薬出版株式会社のムーア人体発生学およびメディカル・サイエンス・インターナショナル社のラングマン人体発生学より引用,参照した。

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