特集 ACSの診断と治療はどこまで進歩したのか
Ⅴ.ACSの非薬物療法
リハビリテーション
長山 雅俊
1
1日本心臓血圧研究振興会附属榊原記念病院総合診療部
pp.697-702
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1438200102
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Point
・心臓リハビリテーションの原則は,長期臥床によるdeconditioning(脱調節状態)をリハビリテーションによりreconditioning(再調節)することであったが,現代の役割はQOLや長期予後の改善が主となっている.
・再発予防を目的としたリハビリテーションでは,運動療法のみならず患者教育や栄養指導などの包括的介入が重要である.
・心筋梗塞についての予後改善効果では,死亡率が20〜30%低下するという報告が多い.
・予後改善の機序は,自律神経バランスの改善,冠動脈プラークの安定化,冠危険因子の是正などによる.
・運動療法における運動強度は,嫌気性代謝閾値レベル,最大酸素摂取量の50〜70%,最高心拍数の40〜60%,心拍数予備能(HRR)の40〜60%,または自覚的運動強度(旧Borg指数)11〜13相当が推奨されている.
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