特集 ACSの診断と治療はどこまで進歩したのか
Ⅳ.ACSの二次予防
ACS患者におけるACE-I,ARB,MRA
神田 大輔
1
,
大石 充
1
1鹿児島大学医歯学総合研究科心臓血管・高血圧内科学
pp.690-696
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1438200101
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Point
・ACE-I/ARBの予後改善効果は,ACS(急性冠症候群)時に過剰に賦活化されたRA系を遮断し,アルドステロンⅡ産生を抑制することにより発揮される.
・ACE-I/ARBは,ACS患者において血圧が高ければ全例に,血圧が正常もしくは低くても少量から開始し,腎機能・電解質をモニターしながらできる限り増量を目指す.
・左室機能が低下した症候性心不全に対しては,ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬のACE-I/ARBへの上乗せ効果を考慮する.
・ACE-Iに忍容性のない場合には,ARBの使用を考慮すべきである.
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.