連載 感性の輝き・第34回
「リハビリ」という言葉の「リハビリテーション」
武田 真也
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1医療法人社団永研会 永研会クリニックリハビリテーション科
pp.284
発行日 2016年4月15日
Published Date 2016/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5003200360
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「リハビリテーション」という言葉は,世間に正しくイメージされているのでしょうか? 生活期リハビリに身を投じて10年,私がたどり着いた,明確な問題提起でした。「機能訓練」や「マッサージ」を「リハビリ」と表現することは,医療や介護の現場でも見かけることがありますが,これは便宜上用いられていることが多く,「リハビリテーション」を生業とする専門職の,理学療法士及び作業療法士法が施行されて50年の間で,ステレオタイプの意味をあてがってきた結果でもあると考えます。
まだ歴史の浅い「リハビリテーション」という言葉を,理解に近づけるための先人の知恵。しかし,それ故に「リハビリ」という言葉の論理が非常に狭く浅く固定されてしまい,超高齢社会の現代において,その必要性までも軽んじられる場面を私は多く目の当たりにしました。
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