虚血性心疾患の最近の話題 虚血を見逃さない臨床から分子生物学まで
急性冠症候群の課題 包括的心臓リハビリテーションの必要性、運動強度と退院後指導
長山 雅俊
1
1榊原記念病院 循環器内科
キーワード:
心筋梗塞
,
天気
,
日常生活活動
,
不整脈
,
予後
,
EBM
,
運動耐性
,
サイクリング
,
時間因子
,
食後
,
歩行運動
,
栄養指導
,
退院指導
,
急性冠動脈症候群
,
レジスタンストレーニング
,
主観的運動強度
,
心臓リハビリテーション
Keyword:
Cardiac Rehabilitation
,
Activities of Daily Living
,
Bicycling
,
Arrhythmias, Cardiac
,
Myocardial Infarction
,
Prognosis
,
Time Factors
,
Weather
,
Walking
,
Exercise Tolerance
,
Evidence-Based Medicine
,
Postprandial Period
,
Acute Coronary Syndrome
,
Resistance Training
pp.429-435
発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2010305909
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急性冠症候群に対するカテーテル治療は局所治療であり、長期予後の改善には薬物治療に加え、運動療法、食事指導、生活指導、ストレス管理など、包括的な介入が必要である。包括的心臓リハビリテーションの予後改善効果はさまざまなエビデンスが報告されており、心筋梗塞では心血管系死亡が20~25%減少するとされる。かつては禁忌とされていた重症左室機能障害例においても予後改善効果が期待できることがわかってきた。心臓リハビリテーションを始めるうえでは、左室ポンプ機能、心筋虚血、不整脈、運動耐容能の4つの点から患者情報を評価し、適切な運動処方を用い、十分な安全管理のもとで行う必要がある。運動は有酸素運動が主体となるが、適切なレジスタンストレーニングも安全で有効とされる。
©Nankodo Co., Ltd., 2010