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English
Current Opinion
開心術後の心臓リハビリテーション
Cardiac Rehabilitation for Patients after Cardiac Surgery
長山 雅俊
1
Masatoshi Nagayama
1
1財団法人日本心臓血圧研究振興会附属榊原記念病院循環器内科
1Sakakibara Heart Institute, Japan Research Promotion Society For Cardiovascular Disease
pp.957-960
発行日 2010年9月15日
Published Date 2010/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1404101550
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開心術後心臓リハビリテーションをめぐる最近1年間の全般的な話題
[1] 急性期リハビリテーション
海外では,高齢者大動脈弁狭窄症に対する経カテーテル治療(transcatheter aortic valve implantation;TAVI)が爆発的に普及しつつあるなど,心臓の手術も大きく変わってきているが,術後の心臓リハビリテーション(以下心リハ)についての動向は比較的大人しいといえる.まず,術後急性期リハでは,多くの施設で急性心筋梗塞の入院中リハプログラムを参考に院内クリニカルパスを作成し用いている施設が多いと思うが,経験を重ねることによって,病態や術式ごとの特殊性を踏まえたプログラムを準備すべき時期を迎えたように思う.特に術前心機能の極めて悪い例に対する冠動脈バイパス術(CABG)に左室形成術を追加した例や,DeBakey Ⅰ型の急性大動脈解離術後で残存解離腔を残す症例,僧帽弁形成術で複雑な手術をした症例など,術後の自然経過すらはっきりしないなかでの経験が何よりも重要となるが,なかなか良い報告が出てこない.
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