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あとがき
下畑 享良
pp.696
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416202662
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増大号特集「末梢神経・筋肉の自己免疫性・炎症性疾患ハンドブック」をお届けします。各執筆者の熱のこもった筆致で綴られた本特集は,非常に充実した内容になりました。日々の臨床に間違いなく役に立つ1冊になると思います。
この号を拝読し,私が印象深く思ったのは,これらの疾患の免疫療法が大きく変貌しつつあることを実感したことです。今後,さらに目指すべき治療戦略は,疾患の根底にある病態機序を明らかにし,最適な治療標的分子を同定し,それに可能な限り特異的な治療薬を用い,副作用を最低限に抑えることではないかと思いました。つまり現在の広範な免疫抑制ないし非選択的抗体除去から,より標的を絞った治療へとシフトしていく過程に現在はあるように感じました。そしてその大きな変革の中心を担うのは抗体医薬であり,そしてもう1つ,CAR-T細胞ではないかと考えています。
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