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あとがき
三村 將
pp.96
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1416202285
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先月,抗認知症薬の国際治験に関するグローバルエキスパートパネルがあり,スペインのバルセロナに出かけた。会議が終わってしばらく時間があったので,世界遺産になっているサン・パウ病院のメモリークリニックで働く友人を訪ねた後,久しぶりにサグラダ・ファミリアに行ってみた。私がバルセロナを訪ねたのは今回で3回目だったが,前回は2006年の夏,実に16年前である。その前は1985年の春だったので,さらに遡ること20年である。
たまたま2回目の訪問のときの印象を老年精神医学雑誌の巻頭言に書いていた(三村 將: サフォン,ガウディ,時間の流れ. 老年精神医学雑誌 17: 1256-1257, 2006)。あらためて読み返してみると「……先日,20年ぶりにバルセロナを訪れた。いちばん印象深かったのはガウディの聖家族教会が確実に完成に近づいていたことである。20年前と比べると,新しい鐘塔が何本も建てられ,以前なかった彫刻も増えていた。……(中略)……しかし,完成予定図を見ると,まだまだ道半ばで,これからあと100年,ことによると200年も営々と作業を続けていくのだという」と書いている。
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